次に「眠り姫」です。

グリム童話では「いばら姫」とも題されていて、こちらもまた、なかなかの物語です。

お姫様が生まれたお祝いのパーティーに、1人だけお城に呼ばれなかった魔法使い。
その腹いせによって、悪い魔法にかけられ、眠り続けるお姫様の物語です。

このお話で、呪いが解けて目覚めたお姫様は、今まで眠り続けていたにも関わらず、何故か妊娠していました。

それは、眠り続けるお姫様が、実の父親に何度も犯されていたから・・・というものです。
かなりショッキングな内容ですが・・・皆さん、引いてはいないでしょうか?(汗)
さらにサクサクいきます(苦笑)

「赤ずきん」に至っては、赤ずきんを襲う「狼」の正体は、人間の男性そのものです。
今で言う「強姦」に気を付けなさい、という風刺の意味です。

とてもじゃないけど、無垢で純粋な子供に意味を訊ねられたら、絶句してしまいそうです。

このように、「子供のお話」として知られている童話も、実は優しいだけの夢物語ではありません。

ではなぜ、童話と言うストーリーには、ここまで後味の悪い生臭さが残るのか・・・。

そこには、作者の何らかのメッセージや教訓が含まれているのに加え、自分では認めたくない本性や欲望が意図せず、内包されるせいかもしれません。

「キャラクター」としての代弁者に代替えさせることで、自分の内面をオブラートで隠し、昇華させようとする意図を含んで・・・。

作り出すストーリーの「キャラクター」は、あなた自身です。

どんなに酷い事をするキャラクターも、天使のように優しいキャラも、根本は「あなた」がベースです。

悪い部分は一切排除し、綺麗な夢だけで塗り固められたキャラクターは確かに魅力的です。

しかし、逆に言えば、あなたらしさが見えないキャラクターは、なんの魅力も持たない、ただの借り物にしか過ぎません。

どうぞ、どんな自分も愛してあげて下さい。

代役なんていません。
誰しも1人1人が、人生と言う名のステージで演じる「演者」なのです。