童話は、子供だけの読み物にあらず、カウンセリングの世界でも注目されている療法です。

深層心理を紐解き、今の自分の状況に気付き、理解し、改善を試みる。
それを土台として、自分自身が癒されるための物語を書く。

心が少し疲れてしまった人たちへ送る、新しい癒しの技法。
それが、私が伝えたい「自分で書いて、自分で癒す、自分のために書く童話」です。

少しでも皆様のお役に立てればと願いをこめて、ここに記します。

まずは自己紹介がてら、私の事をお話しします。

今まで、取り立てて隠してきたわけでもなかったのですが、誰かに、ここまで公に明かすことはなかったかもしれません・・・。

実は私自身、しばらく「うつ」に悩まされた経験があります。

数年ほど前になります。
生きていると色々あるものですよね・・・(苦笑)

世の中には、この病気を人に知られたくない一心で、症状を隠し、酷い症状に悩まされる人も多いと聞きます。

その結果、現状に自分の価値を見出すことが出来ず、自ら死を選ぶ人も少なくないそうです。

私は、自覚症状がありましたので、何とかしなければと、自ら病院に行ったのが幸いしてか、それほど深刻な状況にはなりませんでした。

当時は何となく体が怠い、眠れない、何をやっても楽しくない、いつもイライラしている、人に会いたくない 等々・・・。完全に「うつ」の症状ですね(笑)

私の「うつ体験」(2)

もともと、神経質で悩み癖がある自分なので、いずれ神経的な病気になるかもしれないという想いは常に頭にありました。

なので、精神科に行き、開口一番「うつだと思うので薬を下さい!」と、先生を驚かせてしまった記憶があります(汗)

しかし、そう割り切るまでに、私にも紆余曲折ありました。
色んな病院にも通い、酷いことも言われました(泣)

専門家の先生とはいえ、やはり、他人は他人です。

「気持ちの問題でしょう」
「考えすぎなのでは?」

そんなことは、言われなくても自分自身が一番、解っていることです。

それでも、気持ちの上で分かっていても、身体が付いていかない、だからこそ専門の先生に相談にいくのです。

でなければ、わざわざ病院なんて、好きこのんでいく人がいるでしょうか?

うつは心の風邪みたいなもの、そう言われてはいますが、こればかりは、経験のある人にしか、本当の苦しみは分かりません。

「気の持ちよう」では片づけられない、独特の感情が沸き起こるものです。

普通に暮らせている人なら何のことはない、でも、気持ちが落ち込んだ人にとってはハードルの高いレベル。

そう、先生とて所詮は、「他人」なのです・・・。

私が何か所も通った病院の先生は皆、どの先生も同じような対応しかしてくれませんでした。

事務的というか、仕事と割り切っているのか・・・。

目も合わせず話される先生方に、「次こそは」と期待して行く分、随分とヘコまされました(苦笑)

私の「うつ体験」(3)

私は 社会不適合者なのかもしれません・・・。

何軒も病院を転々とし、ようやく出会えたのは、物腰の柔らかい女医さんでした。

今まで、男性のお医者さんとしか接してこなかった私は、女医さんというだけでも、何となく安心感があり、そこの病院に通い始めたのです。

うつの薬も出してもらい、病名が付いたことで気持ちも少し安定し、ほっとしました。

病院に通い始め、少しづつ良くなるだろうと思ってはいたのですが、2年通院しても症状は変わらず、悪くならないのがまだしもの救いでした。

それでも先生は、お話を聞いてくれるだけで、これといって何の治療もしてはくれませんでした。

要は心の病気というのは 安静にして静かに過ごすしか、決定打はないのかもしれません。

そうこうするうちに私は、苦しいながらも、治療に期待することはなくなりました。

いつしか病院は、服用する薬を貰いに行くだけの場所になり、先生と顔を合わせることも無くなっていきました。

気が付くと、病院に通うことはおろか、薬をもらいに行くことさえしなくなっていました。

「どうにかしなきゃ、何とかしなきゃ・・・。」

気持ちばかりが空回りして、見えない出口・・・。

そんな中、心理学を知りました。

人の心の裏や表、表情の変化や、しぐさから読み取る心理。

もともと、その類のものに興味があったこともあり、私は夢中になりました。

そして元から、気になったことは突き詰めなければ気が済まない性格だったこともあり、「メンタルケアカウンセラー」の資格を取得したのです。

ここでは、ただ単に「童話の書き方」のノウハウを伝授するものではありません。

私のように人知れず悩み、苦しみ、見えない出口を探し続ける人たちに、自分で、その答えを見つけて欲しい、そんな想いでこのサイトを立ち上げました。

「うつは心の風邪」
誰がかかっても、おかしくはない病気です。

だからこそ軽視されがちですが、何の対処もせず、放っておくことができないのもまた、事実です。

皆さんにとって、この「ヒーリング童話」という手段が、少しでも「癒し」になればいいと願います。